こんにちは、Megです!
今回は木暮太一さんの『超入門 資本論』についてレビューしていきます。
超入門 資本論
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本書をオススメしたい読者像
3行要約
資本主義において、商品の値段やサラリーマンの給料などは、労力の大きさによる「価値」と使うメリットによる「使用価値」で決まる。
企業は労働者を給料以上に働かせ、また機械化による生産効率を上げることで、付加価値である「剰余価値」を生み出して利益を出している。
利益を生むには分業・機械化が必須であるが、それゆえに多くのイノベーションは簡単にコピーされ、労働力の価値が低下していき、長期的に利益は減っていく。
書籍の感想
衝撃の給料の決まり方
給料は、あなたを働かせ続けるために「必要なコスト」で決まる
この見出しは衝撃でした…
今まで、給料というのは自分の能力と出した結果について支払われるものだと思っていましたが、この考えは完全な間違いであり、ただ自分という「労働力」に対して、
「明日も元気に働けるためにはこのくらいのお金が必要だろう」
と会社が最低限支給してくれるものだったのです。
だから、他の社員に比べて倍の成果を出してもすぐに給料は倍になりません。医者や弁護士などの高給取りも、その職業に就くためのコストが高いから給料が高いだけで、能力が高いから給料も高いわけではないのです。その一例として、研究職は個々人の能力は高いですが、ポスドクなどは薄給で知られています。
この考え方で、自分の経験でも腑に落ちたことがあります。
内定先の企業から、入社前に「給料が上がる」という報告を受けたことがあるのですが、これは日本が軒並み値上げをしている時期で、相対的に「元気に仕事するための回復コスト」も高くなったから、給料も上がったと理解できました。
入社前に給料が上がったから、完全に給料と自分の能力や出した成果は関係していないことがわかったわ…
商品を持たない辛さ
サラリーマンは本当に「労働力」という商品を企業に売っているだけなんだなと理解できました。
さらに、企業が「剰余価値」を作り利益を出すために、労働者を給料以上に働かせて利益を出しているというのも、残酷な世界と思いました。
確かに、企業はインセンティブやノルマなど様々な方法で、社員のやる気を引き出し働かせています。しかし、これは企業が利益を生むために買った「労働力」を最大限活かそうとしているだけです。そこに私達個人の「成長」や「キャリア形成」、「幸福」などは二の次になってしまうのは資本主義の仕組みとして仕方が無いことなのです。
企業が悪いんじゃなくて、資本主義がそういう「ルール」というだけ
無慈悲だと思うけど、正確に世の中を把握することがまずは大切
だから、「労働力」という商品しか持たないサラリーマンは、企業に雇われるしかなく、給料以上に働かされて、明日も働けるような最低限の給料しかもらえないのです。
クソッタレな資本主義で豊かになるには
上記で見てきたように、資本主義というゲームをやる上では、「サラリーマン」というキャラクターで豊かになるのは構造上厳しいです。そこで豊かになるために私達にできることはあるのでしょうか?
しみったれた生活をする
繰り返しになりますが、
給料は、あなたを働かせ続けるために「必要なコスト」で決まる
とありました。つまり、企業が提示する必要なコスト以下で生活できれば、お金は貯まっていくことになります。
具体的には、
- ストレス発散で飲み会や外食をしない
- リフレッシュのための旅行や推し活をしない
- 娯楽はお金のかからないものをやる
- 車や高級ブランドなどの見栄となるような物は買わない
- 実家で暮らす
- 恋人を作ったり結婚をしない
- 自分にとって負荷の低い仕事に就く
などになります。これらをやると質素な生活、いやしみったれた生活を送ることになります。かなり禁欲的な生活になりますが、そこに満足する価値観に自分を書き換えていくのです。むしろ、今まで当たり前にお金を使うものだと思っていたことは、社会からの価値観の押し付けによるものかもしれません。今一度立ち止まって、本当に自分に必要なものは何か?を問い直してみるのは良いのでは無いでしょうか?
自分は車やバイクが好きだけど、しばらくは我慢するか…?
ストレスの少ない職に就く
また、ストレス発散やリフレッシュがそもそも必要ないように、自分にとって負荷の低い仕事に就くことも重要です。
自分は、就活の際に
- 実家から通える距離
- 固定残業代が無い
- 営業や事務など自分がストレスと感じる仕事が無い
- リモートワーク中心
- 異動・転勤が無い
- 給与は同年代の平均以上
の条件で会社を探しました。
無事に上記条件を殆ど満たす企業から内定をいただくことができました。業務内容はエンジニアで、コードを書くことをあまり苦に思わない自分にとって、これでしみったれた生活を送る基盤はできました。
労働者のまま本当にやりたい事をやるのはハードル高めかも
自分だけの強みを作る
上記のような生活をしていくと、お金が貯まるだけでなく、時間もできるようになってきます。その空いた時間で、自分だけの強みを作るようにしましょう。
何も「世界一のスキルをつけなきゃ…!」「前人未到の所で活躍せねば…!」
と躍起になる必要はありません。
気になっていたけど、今まで後回しにしていた興味あることをやってみてください。趣味でも勉強でも。ここでは将来に役立つかどうかは意識しなくて大丈夫です。
自分の興味あることに時間を使えるようになると、好きなことなので勝手に調べたり取り組んだりするので、自ずと専門性が上がっていきます。さらに、取り組んでいく過程で自分が得意とするアプローチ方法を取っていくようになるので、最終的には「自分の強み」となるものが形成されていきます。
ロードバイクにハマって、レースとかも出ていたら周りから「ロードバイクの人」と見られるようになってた笑
自分の商品を持つ
自分の興味関心や好きなことをベースに、得意な方法で取り組むことで、自分の強みができてきました。
次のステップとして、その強みを活かして商品、すなわち「ビジネスモデル」を作ってみましょう。
ビジネスモデルというと大層なものを想像しがちですが、SNS運用やブログ、ココナラでスキル販売などスモールなところから始めてみてください。どれをやるかは自分の得意なアプローチで大丈夫です!
自分は文章書くの得意だからブログがやってみてる
一つ意識して欲しいのは、「他人を喜ばせる」ということです。どんな形であれ人を喜ばせることができれば、対価としてお金を貰えるようになります。逆に裏を返せば、どんなに唯一無二の強みがあったとしても人を不幸にしたらお金はもらえません。
ボクシングを教えたらビジネスになるけど、ただ他人を殴ってるだけじゃヤバい奴ってこと
まとめ
資本主義の仕組みを理解して、自分の商品を作って豊かな人生を目指してみましょう!
ただ、最後に伝えておきたいのは、「サラリーマンは悪ではない」ということです。手厚い福利厚生や保険で守られており、経営者のお手伝いをしている素晴らしい職種です。
ですので、まずは「自分はどんな人生を生きたいのだろう?」と自問自答してみてください。それからサラリーマンとして生きるか、それ以外の人生を生きるか決めてみてください。
貴方の人生は誰のものでもない、貴方のものなのですから。
要は自分が幸せ!って思う人生を追求していこう!
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